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日韓をめぐる家族法(婚姻・離婚・親子・親権・相続)法律相談 【韓国法相続親族10】

※注意事項  下記の法律相談を作成した時期により、既に法令や判例が改正・変更されていることもありますので、実際の事案に下記法律相談を利用する時には必ず当事務所 にご相談ください。下記情報を利用した結果についていかなる責任も負うことは出来ませんので、その点ご了承のうえ利用して下さい。

A:相談者・在日韓国人

B:弁護士

Q:きょうは離婚の際の財産分与について教えてほしいのですが、韓国法の場合に財産分与についてはどうなりますか。

A:日本では夫婦が離婚する際に財産分与請求権というものがあります(日本民法768条)。これは、夫婦が婚姻中に作った財産は、原則として、夫婦が協力して作った共有財産であると考え、離婚する場合にはその共有財産を清算すべきだという考え方に基づくものです。基本的に離婚する際に夫婦が所有する財産を分類すると次のようなものがあります。

①名実ともに一方の特有財産

②名実ともに夫婦の共有財産

③名義は夫婦の一方のものであるが、実質的には夫婦共有の財産

上記のうち、①は夫婦の一方の単独の財産として財産分与の対象にはなりません。

②③は、夫婦の共有財産として清算する必要があり、これは財産分与の対象財産となります。基本的には2分の1の共有にするものとして清算されます。その中に、例えば夫の退職金や年金なども夫婦共有財産の1つとして数えられ、財産分与の対象になります。この場合、離婚をする際にはまだ退職しておらず、将来の退職時にもらえるであろう退職金や年金についても財産分与の対象になります。以上が日本法上の取り扱いになります。

しかし、韓国では従来、将来の退職金や年金については財産分与(韓国にも財産分与請求権と同じ性質の財産分割請求権というものがあります(韓国民法839条の2)。)の対象にはならないものと考えられてきました。大法院の判例も将来の退職金・年金は財産分割の対象にならないとの判断をしていました。しかし、今回、2014年7月16日の大法院全員合議体の判決で、未来の退職金・年金も離婚の際の財産分割の対象にしなければならないという新しい判断を下しましたので、今後はほぼ日本と同様の扱いになっていくと思います。

(記述 弁護士高初輔)

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