Loading

ブログ

弁護士による韓国法律情報4 【韓国商法(会社法)1】

※注意事項 下記の韓国法律情報を作成した時期により、既に法令や判例が改正・変更されていることもありますので、実際の事案に下記韓国法律情報を利用する時には必ず当事務所にご相談ください。下記情報を利用した結果についていかなる責任も負うことは出来ませんので、その点ご了承のうえ利用して下さい。
 
韓国の会社も最低資本金制度がなくなりました。これまで株式会社は資本金5000万ウォン以上、有限会社は1000万ウォン以上という制約がありましたが、この度、韓国の商法のうち会社法の部分が一部改正されこのような制約がなくなるとともにその他重要な改正がありました。その他の改正点を列記すると次のとおりです。また、商法改正条文の翻訳文を下記に掲載しておきます。なお、改正法の施行日は、原則として2010年5月29日ですが、中には施行日が2009年5月28日のものがあります。
 
改正点
1.小規模会社を設立する場合、定款に対する公証義務免除(第292条)
2.小規模株式会社設立時、株金納入金保管証明書を残高証明書に代替(第318条)
3.小規模株式会社の株主総会招集手続簡素化(第363条)
4.株主総会の電子登録制導入(第368条の4新設)
5.小規模会社の監事選任義務免除(第409条)
 
商法改正条文(2009年5月28日改正 法律第9746号で一部改正 施行日2010年5月29日)
第289条(定款の作成、絶対的記載事項)
① 省略
② 省略
③会社の公告は官報または時事に関する事項を掲載する日刊新聞にしなければならない。但し、会社はその公告を定款で定めるところにより電子的方法によりすることができる。(改正209年5月28日)
④会社は第3項により電子的方法により公告する場合、大統領令で定める期間まで継続して公告し、財務諸表を電子的方法により公告する場合には第450条で定めた期間まで継続して公告しなければならない。但し、公告期間以後にも誰でもその内容を閲覧することができるようにしなければならない。(新設2009年5月28日)
⑤会社が電子的方法により公告をする場合には、掲示期間と掲示内容について証明しなければならない。(新設2009年5月28日)
⑥会社の電子的方法によりする公告に関し必要な事項は大統領令で定める。(新設2009年5月28日)
 
第292条(定款の効力発生)
定款は公証人の認証を受けることによって効力が生ずる。但し、資本金総額が10億ウォン未満の会社を第295条第1項により発起設立する場合には第289条第1項により各発起人が定款に記名押印または署名することによって効力が生ずる。
(全文改正2009年5月28日)(施行日2009年5月28日)
 
第318条(納入金保管者の証明と責任)
①納入金を保管した銀行やその他の金融機関は発起人または理事の請求を受けたらその保管金額に関し証明書を発給しなければならない。
②第1項の銀行やその他の金融機関は証明した保管金額に対しては納入が不実であるとかその金額の返還に制限があるということを理由に会社に対抗することができない。
③資本金総額が10億ウォン未満の会社を第295条第1項により発起設立する場合には第1項の証明書を銀行やその他の金融機関の残高証明書で代替することができる。
(全文改正2009年5月28日)(施行日2009年5月28日)
 
第329条(資本の構成、株式の券面額)
①削除(2009年5月28日)
② 省略
③ 省略
④ 省略
(施行日2009年5月28日)
 
第352条の2(電子株主名簿)
①会社は定款で定めるところにより電子文書で株主名簿(以下“電子株主名簿”という)を作成することができる。
②電子株主名簿には第352条第1項の記載事項以外に電子郵便住所を記載しなければならない。
③電子株主名簿の備置・公示及び閲覧の方法に関して必要な事項は大統領令で定める。
(本条新設2009年5月28日)
 
第363条(招集の通知、公告)
①株主総会を招集するときには株主総会日の2週間前に各株主に書面で通知を発送するか各株主の同意を受けて電子文書で通知を発送しなければならい。但し、その通知が株主名簿上の株主の住所に継続して3年間到達しなかった場合には会社は該当株主に総会の招集を通知しないことができる。
②第1項の通知書には下記の目的事項を記載しなければならない。
③会社が無記名式株券を発行した場合には株主総会日の3週前に総会を招集することと下記の目的事項を公告しなければならない。
④第1項及び第3項にかかわらず資本金総額が10億ウォン未満の会社が株主総会を招集する場合には株主総会日の10日前に各株主に書面で通知を発送するか各株主の同意を受けて電子文書で通知を発送するかでき、無記名式の株券を発行した場合には株主総会日の2週前に株主総会を招集することと下記の目的事項を公告することができる。
⑤資本金総額が10億ウォン未満の会社は株主全員の同意がある場合には招集手続なしに株主総会を開催することができ、書面による決議でもって株主総会の決議に代えることができる。決議の目的事項に対して株主全員が書面で同意をしたときには書面による決議があるものとみなす。
⑥第5項の書面による決議は株主総会の決議と同じ効力を有する。
⑦書面による決議に対しては株主総会に関する規定を準用する。
⑧第1項から第5項までの規定は議決権のない株主には適用しない。
(全文改正2009年5月28日)
(施行日2009年5月28日)
 
第366条(少数株主による招集請求)
①発行株式総数の100分の3以上に該当する株式を有する株主は下記の目的事項と招集の理由を記載した書面または電子文書を理事会に提出して臨時総会の招集を請求することができる。(改正2009年5月28日)
② 省略
③ 省略
 
第368条の2(議決権の不統一行使)
①株主が2以上の議決権を有しているときにはこれを統一せず行使することができる。この場合株主総会日の3日前に会社に対して書面または電子文書でそのことと理由を通知しなければばらない。(改正2009年5月28日)
② 省略
 
第368条の4(電子的方法による議決権の行使)
①会社は理事会の決議で株主が総会に出席せず電子的方法で議決権を行使することができることを定めることができる。
②会社は第363条により招集通知や公告をするときには株主が第1項による方法で議決権を行使することができるという内容を通知、公告しなければならない。
③会社が第1項により電子的方法による議決権行使を定めた場合に株主は株主確認手続等を大統領令で定めるところにより議決権を行使しなければならない。この場合、会社は議決権行使に必要な様式と参考資料を株主に電子的方法により提供しなければならない。
④同一の株式に関し第1項または第368条の3第1項により議決権を行使する場合、電子的方法または書面中いずれか一の方法を選択しなければならない。
⑤会社は議決権行使に関する電子的記録を総会が終わった日から3か月間本店に備えておき閲覧できるようにし、総会が終わった日から5年間保存しなければならない。
⑥株主確認手続等電子的方法による議決権行使の手続とその他の必要な事項は大統領令で定める。
(本条新設2009年5月28日)
 
第382条の2(集中投票)
① 省略
②第1項の請求は株主総会日の7日前まで書面または電子文書でしなければならない。(改正2009年5月28日)
③ 省略
④ 省略
⑤ 省略
⑥ 省略
 
第383条(員数、任期)
①理事は3名以上でなければならない。但し、資本金総額が10億ウォン未満の会社は1名または2名でよい。(改正2009年5月28日)
② 省略
③ 省略
④第1項の但書の場合には第302条第2項第5号の2、第317条第2項第3号の2、第335条第1項但書及び第2項、第335条の2第1項・第3項、第335条の3第1項・第2項、第335条の7第1項、第340条の3第1項第5号、第356条第6号の2、第397条第1項・第2項、第398条、第416条本文、第461条第1項本文及び第3項、第462条の3第1項、第464条の2第1項、第469条、第513条第2項本文及び第516条の2第2項本文(準用される場合を含む)中“理事会”は各々“株主総会”と読み、第360条の5第1項及び第522条の3第1項中“理事会の決議があるとき”は“第363条第1項による株主総会の招集通知があるとき”と読む。(改正2009年5月28日)
⑤第1項の但書の場合には第390条、第391条、第391条の2、第391条の3、第392条、第393条第2項から第4項まで、第399条第2項、第526条第3項、第527条第4項、第527条の2、第527条の3第1項及び第527条の5第2項は適用しない。(改正2009年5月28日)
⑥第1項但書の場合には各理事(定款により代表理事を定めた場合にはその代表理事をいう)が会社を代表して第362条、第363条の2第3項、第366条第1項、第368条の4第1項、第393条第1項及び第412条の3第1項による理事会の機能を担当する。(改正2009年5月28日)
(施行日2009年5月28日)
 
第409条(選任)
① 省略
② 省略
③ 省略
④第1項、第296条第1項及び第312条に関わる資本金の総額が10億ウォン未満の会社の場合には監事を選任しないことができる。(新設2009年5月28日)
⑤第4項により監事を選任しなかった会社が理事に対してまたは理事がその会社に対して訴えを提起する場合には会社、理事または利害関係人は法院に会社を代表する者を選任してくれることを申請しなければならない。(新設2009年5月28日)
⑥第4項により監事を選任しなかった場合には第412条、第412条の2及び第412条の4第1項・第2項中“監事”は各々“株主総会”と読む。(新設2009年5月28日)
(施行日2009年5月28日)
(2009.6.30 記述、条文翻訳 弁護士高初輔)

関連記事

  1. 弁護士による韓国法律情報10 【韓国民法(相続法)2 】
  2. 韓国の家族関係登録制度について
  3. 弁護士による韓国法律情報 【韓国著作権法2】
  4. 弁護士による韓国法律情報 【韓国著作権法1】
  5. 弁護士による韓国法律情報8 【韓国商法(会社法)2】
  6. 弁護士による韓国法律情報 【韓国著作権法3】
  7. 弁護士による韓国法律情報9-2 【韓国労働法(退職給与保障法)2…
  8. 弁護士による韓国法律情報12 韓国民法一部改正(留置権制度改正)…
PAGE TOP